姿勢や若さ、健康の要、仙骨のお話です。

仙骨は人間の背骨を支える土台です。 仙骨の上に、背骨が乗っています。

人体のほぼ中心で、骨盤の中央にあり、その先には尾てい骨があります。

この仙骨が腰から上の体全体を支えていますから、これが、おかしくなると全てが大変なことになります。

太極拳の内丹術での整体は、仙骨の調整を最も重要視しています。 私の知り合いの整骨院でも、この仙骨の調整で全てが解決します。 多くの人がここのゆがみで苦しんでいます。

仙骨の周辺には太陽叢(たいようそう)という大きな太陽のように放射する自律神経の固まりがあります。 腹脳とも言われます。ここを下丹田。胸にある胸腺の位置にある、中丹田。脳内の深い部分にある松果体を上丹田として、気を循環させます。

どれも、いやなことや辛いことがあると痛く、重くなる部分ですね。 良いことがうれしいことがあるとスカッとする部分です。

下丹田は自律神経の要、中丹田は免疫の要、特に胸腺が衰えることが老化になります。上丹田は人間が生きる上でとても重要な、睡眠を正常にするなどのホルモン、メラトニンを分泌し、メラトニンは鬱病や神経症の治療薬として注目されているセロトニンから生成されます。

ここで中心に気を通し、調整しますが、この中心が歪むと仙骨をはじめ背骨も大きく歪み、身体のバランスが大きく崩れます。 その結果、著しく身体波動は低下し、内臓や精神までもその影響を及ぼし、病気や症状という形で発生します。

この調整は、初歩は、仙骨内の活性化です。 ここでは、仙骨の中心部には臍下丹田と言われ非常に重要視されているエネルギー球体が有ります。この丹田の源を活性させることで、エネルギー源を活発にします。

まず、立禅という立って行う禅を行います。

立禅において、自然呼吸で、身体を調え、心を調え、念を止めて心身を落ち着かせます。次に心と呼吸を合わせます。 そこから吐納法という呼吸法を行います。 最初は自然呼吸の文息(意識が弱めの静かな呼吸)で、 その後に強い意識で武息(深い強い呼吸)を丹田が熱くなる感覚に沿って繰り返します。 良く腹式呼吸と言われますが、正しくは逆腹式呼吸です。 よく言われる気功がこの段階です。

息は印堂という眉毛の間の経穴から息を吸うような感覚で、吐きながら丹田に意識で落とします。体の中心を走る経絡を使います。(奇経の衝脈)

これが静功です。

丹田がぽかぽかしてきたら、エネルギー球体をへそ(神闕:しんけつ)のところに意識し、へそ下(気海=きかい)、関元(かんげん)=へそと恥骨の中間、中極(ちゅうきょく)=へそから恥骨までを5等分し、その5分の4下がったところ、(3つ合わせて臍下丹田)に落とします。 そこから会陰(えいん)=肛門の1センチ前→尾閭(びろ)尾骨の先端→命門(めいもん)へその真後ろ 第2・第3腰椎の間→夾脊(きょうつい)命門のすこし上のところ→心兪(しんゆ)肩甲骨の間の真ん中→大椎(だいつい)首の一番大きな突起の下、第7頚椎と第1胸椎の間→玉枕(ぎょくちん)眼球の真後ろ 「枕があたる骨」→百会(ひゃくえ)頭の頂上 両耳の先端から、真っ直ぐに上がったところ→印堂(いんどう)=眉間→山根(さんこん)両目頭の間を「エネルギーのボール」を舌を上顎につけて下へ誘導していきます。 そして唾液を飲み下し、天突(てんとつ)喉仏の下→(だんちゅう)=左右の乳頭の中間で胸腺の位置(中丹田)→中月完(ちゅうかん)→神闕(しんけつ)へそに戻り、神闕にある「エネルギーのボール」を一度丹田内(関元=へそ下三寸→会陰=肛門前→尾閭=尾てい骨→命門=へそ裏→神闕=へそ)で回転させます。

これを起勢という、太極拳の型を使って行います。 ゆっくりやればやるほどいいのです。

内丹術ではここまでを築基(ちくき)と言います。動きと呼吸と気が一致して動きます。

動功です。これを繰り返し延々と練習します。 3年くらいはこれしか教えない武当派の流派もあります。

ここまでは基礎を作る段階です。要は未病状態ではない体にするという段階です。 うまくいっていると、少し歩いただけでも、掌がまっ赤になる五気順布という現象が現れます。いつでもそれが出来るようになると、もう気功師の入口です。 レイキなどの簡単な気功が行えます。 冬でも手がぽかぽかです。

この後は、より健康な体、本来の素晴らしい潜在能力を呼び戻す段階です。

内丹術の小周天や大周天という技法を使います。 両方とも古式太極拳の型の中で行っていきます。 とても深い長い道ですが、正しい内丹術に沿った、おおらかな套路を毎日続けてやることで驚くほど早い時間で内丹で仙人を目指せます。

太極拳が熟練してくると、築基の静功と動功を詳しくやります。

中心が正しく整っているかは、新聞紙の筒を使ったバランスで検査します。 気が通ったかどうかは、掌で分かります。

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